購入予定である、山口県萩市にある空き家バンク物件を2022年5月18日にホームインスペクション(住宅診断)を行い、同年5月30日に報告書が手元に届きました。
今回の記事は、まだあまり知られていないホームインスペクション(住宅診断)がテーマです。
実際にやってみた感想を踏まえた記事となっています。
今回、ホームインスペクションをして下さったのは「株式会社スタジオセンス」さんです。
これからやってみたいと考えている方におすすめの記事となっています。
それでは見ていきましょう♪
ホームインスペクションとは
ホームインスペクションとは、ホームインスペクターなどの第三者住宅建設の専門家が、新築・中古住宅の建設や劣化などを客観的に診断する調査のことです。
2018年に改正があり、中古住宅市場の活性化の鍵として、日本国内においても建物状況調査が注目されています。
欧米では、中古住宅を購入する際に、専門のスタッフが住宅の「老朽化の状況」や「欠陥の有無」「修繕期間」「修繕費用」を調査し、見積もりや修繕等のアドバイスを行っています。
米国では、中古住宅市場は新築住宅よりも大きく、取引の70%以上に使用されています。
ホームインスペクションの費用

今回のホームインスペクションにかかった金額は90,200円(税込み)でした。
詳細は、こんな感じです。
当初はドローンを飛ばして、屋根の瓦の状況も確認する予定でしたが、ドローンの調子が思わしくなかったので、取りやめとなりました。

私を含め、売主さん、はぎポルトのスタッフ共々、初ドローンを楽しみにしていました
ドローンの調子が悪いと事前に連絡があり、中止となったのが唯一の心残りでした
基本料金(30坪未満) | 50,000円 |
出張費 | 2,000円 |
オプション 小屋裏詳細調査 | 12,000円 |
オプション 床下詳細調査 | 18,000円 |
小計 | 82,000円 |
消費税 | 8,200円 |
合計 | 90,200円 |
検査内容
住宅診断(基本内容)
基礎チェック

構造耐力上主要な部分である基礎をインスペクターの目視で、鉄筋の腐食やコンクリート劣化を6つのチェックポイントで確認していきます。
基礎表面の6つのチェックポイント
- 著しいひび割れの有無
- 著しい欠損の有無
- 鉄筋の露出
- 浮きの有無
- 剥がれの有無
- 水染み跡の有無

赤字の4項目でチェックが入りました。
著しいひび割れは、内見時にも気にはなっていましたので、ホームインスペクションでちゃんとチェック出来たので、安心しました。
外壁チェック

外壁の「ひび割れ」や「欠損」「浮き」を、足場を組まずに、目視で確認出来る範囲でチェックしていきます。
外壁のチェックポイント
①モルタル塗り仕上げ等の仕様におけるチェックポイントは以下の6つ
- 著しいひび割れの有無
- 著しい欠損の有無
- 浮きの有無
- チョーキング(白亜化)の有無
- こけ、変退色、水染み跡の有無
- 剥がれ
②サイディング等の仕様におけるチェックポイントは以下の7つ
- 著しいひび割れの有無
- 著しい欠損の有無
- 剥がれ・欠落の有無
- 隙間・ずれの有無
- チョーキング(白亜化)の有無
- こけ、変退色、水染み跡の有無
- 腐食・さびの有無
③シーリング材仕様におけるチェックポイントは以下の3つ
- ひび割れの有無
- 剥離・破断の有無
- チョーキング(白亜化)の有無

赤字の11項目でチェックが入りました。
自分では発見できなかった、細かな問題が続々、噴出してきますね。
屋根チェック

屋根葺き材の「欠損」や「ずれの有無」など外壁と併せ、足場を組まずに実施出来る範囲を2つの項目を、目視等により検査します。
屋根周りのチェック
①軒先、棟、屋根面の形状に変形が無いか確認。
②仕上げ材表面(粘土瓦、厚形スレート、住宅屋根用化粧スレート)の確認。
- 著しいひび割れの有無
- 著しい欠損の有無
- 剥がれ・ずれの有無
- こけ、変退色の有無

すっげ~!
築40年が経過していたので、雨漏りなど気にしていたが、大きな損傷もなく、無事通過!
室内チェック

レーザーレベルを使い建物の傾きを検査します。計測結果の数値が、許容範囲を超えていた場合、修繕のアドバイスをいただけます。
室内のチェック
- 壁、柱及び梁のうち屋内に面する部分の割れ、腐食、水染みの有無
- 床の割れ、剥がれ、欠損、沈みなどの有無
- 天井の割れ、腐食、水染みの有無
- 開口部の動作不良の有無

建物の傾きはありませんでした
室内、所々に傷があったり、床が少し沈んだり、建具が不具合などがありました
床下と屋根裏チェック

床下や屋根裏の構造上問題となる「欠損」や「ひび割れ」を点検口から5つの項目を目視による検査を行います。
床下のチェック
- 土台及び床組みのチェック
- 基礎及び床下面をチェック
屋根裏をチェック
- 屋根裏の腐朽や水染み、湿り気ををチェック
- 屋根裏の接合部(金物の錆、緩み、欠損)のチェック

床下に比べ、屋根裏はキレイだった様です
床下は、規定の数値より湿度が高い事がわかりました
設備のチェック

バルコニーの「勾配」や「排水ドレン」「防水層の劣化状況の確認」など4つの項目を重点的にチェックします。
設備のチェック
- 給水設備のチェック
- 給湯設備のチェック
- 排水設備のチェック
- 換気設備のチェック

動作は全て正常だと報告がありました
ボイラーと井戸を汲み上げるポンプの耐用年数が経過しているので、交換することが望ましいとの事でした
オプション 床下詳細調査
点検口より進入可能な範囲で、床下状況を確認します。基礎内部のひび割れや蟻道の有無、腐朽状況など目視等で検査していきます。

今回、床下詳細調査を行い、白アリの被害が無かったを確認できました。
しかしながら、この検査で湿度が基準値以上の箇所があることがわかったので、後日、防湿処理を行う工事をすることに決めました。
オプション 小屋裏詳細調査
屋根裏に潜って検査を行いますので、「雨漏りの確認」「構造金物の状態」を広範囲で確認ができます。また、ハクビシンなどの小動物が屋根裏に入っているかも確認できます。

今回の調査で、多少のネズミの糞が確認されました。
雨漏りや水のシミ、蟻道などはありませんでした♪
オプション ドローンによる屋根調査
ドローンを飛ばして屋根の瓦の状況が出来ます。

ドローンを飛ばす予定でしたが、調子が悪かったようでドローン撮影は中止になりました。
今回、私も妻もドローン撮影を楽しみにいたので、唯一残念に感じた点でした(>_<)
ホームインスペクションを実施した感想

今回のホームインスペクションにかかった、検査時間は3時間程度で、受取った報告書のページ数は51ページ、状況報告写真が99枚ありました。
ツッチー的には、検査中に売主さんと3時間近く色々、コミュニケーションとることが出来たし、物件の悪い所も全て洗い出せたこともあり、今回のホームインスペクションは、とても価値のあることだと感じました。
機会があれば、空き家バンク物件に関わらず、中古戸建の購入前にホームインスペクションをして頂ければと思います。
そして最後に、ホームインスペクションをして下さった「株式会社スタジオセンス」さん、有難うございました。